タロット

タロット占いを経験したことがある人なら,タロットの的中率に驚いたことがあるかもしれません。現状や過去がビックリする程にリンクしている。自分の表面にまでは出てきていなかった気持ちや、隠しておきたいような本音まで…「どうして知ってるの?」って不思議なくらいに暴かれてしまって、これはもう信じるしかないなって私自身もカードの前に降伏宣言した事が何度もあります。

未来のことや相手の気持ちなどは、ここまで当たってしまうとその結果も信じざるを得ない気分になります。私自身も「その通り!」という結果を目の当たりにした経験を何度もしています。また、お客様から「なんでこんなに当たるんですか!?」と聞かれることは毎日の出来事です。

タロット

タロットがその威力を最も発揮するのは、比較的近い未来の自分や相手の心理面を知りたい場合です。例えば「片思いの相手がどう思っているのか」「上司と折り合いがつかないがどうしたら良いか」「彼とは3か月後にどうなっていますか」「なぜ彼ができないのか」「これから3ヶ月の全体的な運勢を知りたい」などがタロットが得意とする相談内容です。もし望んでいない結果が出たとしても、今後どうしたら良いのかというヒントを示してくれます。救いのアドバイスは残されているのでご安心ください。

タロットは合計78枚のカードでその内に大アルカナ22枚と小アルカナ56枚で1セットで構成されえるカードです。このカードを使って占っていく占術ががタロット占いです。全てのカード1枚1枚にとても深い意味が込められており、そのタロットカードの中に秘められた意味と人間の潜在意識にシンクロニシティという心理学の「非因果的連関の原理(意味のある偶然の一致)」をリーディングによって探し出し結果を導き出すことで占います。

タロット(08)

タロットは占いの種類では「卜術」の類で、生まれ持った性格や才能とは違い「今」を見ていきます。そのため「今」状況が変われば結果も変わってきます。「今」の結果として良くないタロットカードが出たとしても、アドバイス通りに動いてみたら新しい未来が生まれます。逆に今の結果が良かったとしても、それに甘んじた行動をしてしまえば悪くなるという可能性も持っています。
相手や自分の気持ちを見た場合は「今どう思っているか」という結果が出ます。人の気持ちはいつまでも同じではありません。常に変化していくという事を踏まえ、今の結果だけに捕らわれず判断していく必要があります。そのような理由から未来を見る場合は、基本的に3ヶ月以内で見ていきます。あまり先の未来を見過ぎると「今」状況は次々と変化するため、的中率が下がる可能性が高くなります。

中世のタロット

この「今」しか見ることができないということはタロットの弱点でもあります。「今は、どう思っているか」「今のままだと、どうなるか」。でも人の気持ちなんていつまでも同じ訳がないですよね。今日好きだったものが突然明日嫌いになる。そんなことだって無くないと思います。例えば、今は片思いでも明日告白したら、未来の状況はガラッと変わります。タロットカードは未来を見ながら、より良く変えていく為のツールとしては素晴らしいと思います。
ただ当たるがゆえに、どうしても依存してしまったり、意志や決断力を弱くさせてしまいがちです。決して結果だけに捕らわれないよう。自らの強い意志と決断力を忘れずに。日常に取り入れて欲しいなと思っています。

タロット推理

タロットって謎解きみたいだなっていつも思います。
カードを無造作に何枚か選び、出たカードの意味を組み立てながら問題をクリアにしていく。バラバラだったパーツが1つに揃う感覚はまさに『整いました!』って感じです。ジグソーパズルでも良いんですけどね。複雑に絡んだ糸が解けるのは何ともスッキリして心地良いものです。しかもそれが結構な確率で的を得てしまうのです。
「すごいですね~」なんて言われた日には、何だか名探偵にでもなった気分です。もちろん当てずっぽうで答えてる訳ではありません。カードの1枚1枚に意味がありますし、正位置・逆位置といったカードの向きも関係してきます。置き方にもきちんとスプレッドという決まった展開方法に従っています。読み解く際にもリーディングと言って、必要な法則や知識、コツが必要です。ただ、これさえクリアしたら誰でもタロットで占うことが出来るようになるんです。皆さんでも書店で売っている説明書付きのタロットカードで占う事は十分可能です。こんな事を言っていると占い師さんに怒られてしまうかもしれませんね。でも事実なんです。では、なぜプロと呼ばれるような人達が存在するのか。

タロット(ミリサ)

それはリーディング力の違いです。タロットには幾重にも隠された謎があります。現在、世界中で1番多く使われているタロットカードはライダー・ウエイト版です。このカードは有名な隠秘学結社のメンバーがデザインした物で、ただ1枚の何てことない絵の中にカバラ、錬金術、旧約聖書、哲学など、実に奥深い『真実』が隠されています。それも踏まえてリーディングしていく訳ですから、少し勉強しただけでは難しい所もあります。よく「タロットが外れた!だからタロットは当たらない!」という話しを聞きますが、実はタロットが外れた訳では無いんじゃないかと思っています。占う側のリーディング不足や知識不足がある場合や、上手にリーディング出来ていたとしても伝える際に、受け手側の誤解もあるのではないかと思うのです。とても微妙でセンシティブな事でも「マル」か「バツ」かで受け取ると意味が違ってきたりもします。
他にも自分の事は占えないとも聞きますが、これも自分では客観的にリーディング出来ないからかなと思います。悪い結果が出たら「何かの間違いかもしれない」、良い結果が出ても「こんなに良い筈がない」のような主観が結果をブレさせるのではないかと思います。もちろん知識がなければ占ってはいけないという訳ではありません。カードはあくまで象徴ですし絶対的な意味みたいなものは存在しません。「こうじゃなきゃダメ」「これじゃなきゃ間違い」なんて事はありませんから自由にリーディングして良いと思います。ただ誰かを占う時には責任が伴うので、ある程度は理解を深めてからのリーディングは必要かなと思っています。特にプロとして占うのであればそれなりの覚悟が必要なのではないかなと思っています。

タロット(占い師)

タロットは結果だけを見ると怖いものになってしまうかもしれません。それは結果で出たカードが悪いからだけではなく良い結果だったとしてもです。もし「彼に愛されていますか?」とカードに聞いて、結果が『恋人』のカードだったらどうでしょう。すごく嬉しいですよね。「やったー」ってルンルンで鼻歌とか歌ってしまう勢いかもしれません。でも結果が良かったから、相手に好かれていると安心してしまったら次にどんな行動をとりますか?
「もっと愛されよう!!」と努力できる人は素敵ですね。
でも人間って安心すると怠け心のようなものが出てしまう事の方が多い気がします。相手は愛してくれているから…ちょっとくらい手を抜いても良いかな…って。ただそれが少しなら良いですが、積み重なると脆くも崩れてしまいます。タロットカードだと『塔』のカードが当てはまるかもしれません。そうなると結果が変わってしまいます。これはもちろん逆もあり得ます。「彼に愛されていますか?」と聞いたら結果に『悪魔』が。これは…もしかしたら遊ばれているも…。結果としては良くないですよね。本人も最近彼は冷たいと言う…。状況的には最悪に思えます。でもタロットカードにはアドバイスという救いがあるのです。
例えば『女帝』のカードであれば、もっと優しく母性的に接するとか、『太陽』のカードであれば笑顔でポジティブに接するなど、きちんと足りない面や有り過ぎる点を教えてくれます。これを聞いて行動していたら、三ヶ月後の結果の時期に…なんと逆転プロポーズ!!
しかも後から彼に聞いてみると、確かに占った頃は迷っていた。でも、それからやっぱり彼女しか居ないと思った。と…。不思議でしょうがこんな話は日常茶飯事です。

タロット(パズル)

このようなタロットの概念や仕組み、シンクロニシティという偶然性で必然性を導き出すとか、潜在意識だの集合的無意識だとか、人間の知能や行動は78枚のカードの出現の範囲を超えられないとか色々と理屈はあるようなのです。
うーん…。でも何かよく分からない。けど何故か当たる。そんな感じかなって感じてます。だって理屈を超えてくるんだもの。

正しい知識と自由な発想力!これさえあればタロットはとても楽しめる占いだと思います。あと解き明かしたいっていう探究心もあると良いかもですね。さてさて今日はいくつの難事件を解決しましょうか。タロットの魅力を解き明かす謎だけは、いつまでも解けないでいて欲しいです。

■タロット占いの注意点
卜術では何度も同じ質問で占うことはタブーとされています。何度も同じ内容を占ってしまうと潜在意識と上手く繋がらず結果が変わってしまうのです。よく「次はいつ占ってもらったら良いですか?」という質問もいただきます。次に占う時は結果までの月日が経ってから、もしくは状況が変化したなと思うタイミングが良いかと思います。

■タロットカードの歴史
実は確固たるタロットの起源は定かではありません。タロットカードを占いとして使ったとされる最古の記録は18世紀前半に残っていますが、もともとは貴族の遊び道具として用いられていたと言われており、15世紀前半にイタリアで製作されたヴィスコンティ・スフォルツァが現存する最古のタロットカードと言われます。
17世紀頃にはフランスでマルセイユ版の元となるタロットカードが作られ、その後アントワーヌ・クール・ド・ジェブランが提唱した「タロット起源エジプト説」に影響を受けたエテイヤ(エッティラ本名ジャン・バプティスタ・アリエット)が「タロットと呼ばれるカードのパックで楽しむ方法」を出版。従来のタロットを哲学や錬金術、旧約聖書などを織り交ぜたエテイヤ版に作り替えタロットカード占いの基礎を築きました。その為、マルセイユ版よりエテイヤ版が主流となり、19世紀には薔薇十字協会に加入していたエリファス・レヴィが「高等魔術の教理と祭儀」でタロットとカバラを結び付けました。この思想は後の「黄金の夜明け団」などイギリスのオカルティスト大きな影響を与え、現在主流となっているウエイト版(ライダー版)タロットは、この黄金の夜明け団の解釈を元に所属していたアーサー・エドワード・ウエイトがデザインしたものです。
20世紀には、このデザインからパメラ・コールマン・スミスが描いたタロットがロンドンのウィリアム・ライダー&サン社から出版され、最も多く世界に広まり今も尚、親しまれるタロットが完成しました。

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